線を引くときのポイント

 線を引くときに注意するポイントを紹介します。

 @ : 線の端からトレースする

   トレースはどの線から始めてもいいですが、線の端からトレースするようにしましょう。
   終わるときもできるだけ線の端で終了するようにしましょう。
   下の図のような線の途中からのトレースはやめたほうがいいです。

    線の途中からのトレースはやめたほうがいいです。

   下の図のように線の端からトレースを始めるようにしましょう。

   線の端からトレースを始める。

 A : 本来つながっていない線をつなげて描かない

   トレース元の絵ではつながっているように見える線でも、
   現実的に考えてつながっているはずのない線はつなげて描かないようにしましょう。

   例えば、ピカチュウの「足の線」と「尻尾の線」が接している部分をトレースします。

   赤線枠内をトレースする。

   「足の線」はお尻をまわって背中につながっています。「尻尾」にはつながっていません。
   したがって、下図の左側のように「足の線」と「尻尾の線」をつなげて描くことはやめましょう。
   下図の右側のように「足の線」と「尻尾の線」は分けて描きましょう。

   「足の線」と「尻尾の線」をつなげて描かない。 「足の線」と「尻尾の線」を分けて描く。
    説明のため線の色を変えていますが、実際に描くときに色を変える必要はありません。

 B : 本来つながっている線はつなげて描く

   トレース元の絵では手前に障害物があるために、
   本来はつながっているはずの線が隠れて、線が分断されてしまっている部分があります。
   そのような部分は、トレース元通りに線を分けて描くよりも、
   つなげて描いてしまったほうが、きれいに線が描ける場合があります。

   ただ、隠れて見えない部分を描くのは難しいので、
   分断されているからといって、いつでもつなげて描くのではなく、
   分断されている線が直線緩やかなカーブのときだけでいいです。

   例のピカチュウでは「左耳」が「尻尾」の手前にあり、尻尾の線が分断されています。

   「左耳」が「尻尾」の手前にあり、尻尾の線が分断されている。

   下図の左側が線を分けてトレースしたもの、右側がつなげてトレースしたものです。

   線を分けてトレース 線をつなげてトレース

   ほとんど変わりませんね。
   ただ、場合によっては明らかに差が出るので、覚えておいて損は無いと思います。

   つなげて描いた部分は、
   制御点 で制御点の調整を行ったあとで、 修正液 で消してください。

  ※ つなげて描いた部分を消すことにより、線の形が変わってしまうことがあります。
     線の形を変えずにつなげて描いた部分を消す(見えなくする)方法はいろいろあります。
     次のページで詳しく説明します。


 C : 全体のバランスを意識して描く

   絵を描くときは、常に全体のバランスに気をつけて描くよう意識してください。

   例えば、トレース元絵を非表示にして、自分の描いた絵を確認してみてください。

   目のマークをクリックして「レイヤー1」を非表示にする。 → 目のマークが消えて「レイヤー1」が非表示になる。

   トレース元絵のレイヤーの目のマークをクリックして、
   トレース元絵を非表示にします(例では「レイヤー1」、上図参照)。

   トレース元絵を表示したままでは確認しにくい。 → トレース元絵を非表示にして確認する。

   トレース元絵が非表示になって、トレースした線だけになりました。

   マウスホイールを回転させることでキャンバスの表示倍率を変更できますが、
   キャンバス全体が見えるように縮小表示して、全体のバランス確認をするようにしましょう。


   また クイックバー の ビューの左右を反転 を押し、左右反転表示にして違和感が無いか確認してください。

   「ビューの左右を反転」をクリック

   自分の絵に目が慣れてしまっている。 → 左右反転表示にすることで違和感を確認する。

   はじめの方のページでも述べましたが、人間の目は描いているうちに絵に慣れてきます。
   そこで左右反転表示にして違和感が無いか確認します。
   左右反転表示のまま作業を続けることも有効です。
   しかし、しばらくすると今度は左右反転状態の絵に目が慣れてきます。
   なので適宜左右反転したり、それを解除したりして確認しながら描いてください。


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